皆さんこんにちは!
でんきの学校、動画解説者の伊藤です!
今回は「コンセント交換」について詳しく解説させて頂きます。
結論から申しますと、この記事を観ることで、コンセント交換時の漏電や火災などの事故を予防する事ができます。
このような状態のままコンセントを使用していると、漏電や火災の危険があるので少しでも早く交換する事をオススメします。
「それはヤバい!すぐに交換しないと!」と思われた方、ちょっと待ってください。
コンセント交換は簡単そうに見える工事ですが、何も知らずに交換してしまうと大変なことに巻き込まれてしまう可能性があります。
そうならない為にも、コンセント交換をする際の注意点をご紹介させて頂きます。
注意点を解説の後、コンセント交換に掛かる費用や、実際に取り替える工程をお見せする予定です!それでは、こちらの順番で解説させて頂きますので、引き続きご覧ください!
- コンセント交換する際の注意点
- コンセント交換の費用
- コンセント交換対応可能な業者
- コンセント取替工事解説
①コンセント交換する際の注意点
コンセント交換は作業的に簡単な工事ですが、電気工事士の資格が必要な工事になります。つまり、第二種電気工事士、または第一種電気工事士の資格が無いと交換する事ができないという訳です。
もし、無資格でコンセント交換してしまうと、法律違反として「3万円以下の罰金、または3カ月以下の懲役」が科せられる可能性があります。
最近では、自宅のコンセントをDIYで交換されている方もいらっしゃるようですが、感電や火災を引き起こす可能性もあるので、絶対に交換しないようにして下さい。
また、マンションやアパート等の賃貸で勝手にコンセント交換をし、火事などの事故を引き起こしてしまったら多額の賠償請求される可能性も考えられます。
コンセントを含め、何か設備に不具合が生じた場合には、必ず大家さんか管理会社に連絡するようにして下さい。
また、持ち家だとしても、知識や資格が無い状態でコンセント交換をしてしまうと、漏電や火事を引き起こしてしまう可能性があります。数千円の工事費を節約するか、何百・何千万の出費のリスクを取るかは、良くお考えになり自己責任で決めて下さい。
②コンセント交換の費用
電気工事士の資格を所持していない場合、コンセント交換ができないことを把握して頂けたかと思います。
次に気になるポイントはコンセント交換の費用ですね。
工事業者によって費用は変動しますが、1箇所当たり3,000円~10,000円程度と覚えておいてください。
ちなみに、今お伝えした費用は1箇所の費用なので、当然2箇所交換する際には2倍の費用が掛かります。業者によってはお値打ちに対応してくれる可能性もあるので、見積り時に交渉してみても良いかもしれません。
続いては、コンセント交換対応してくれる業者について解説していきます。
③コンセント交換対応可能な業者
大まかに分けて、持ち家の場合と賃貸物件の場合で解説させて頂きます。
持ち家の場合、コンセント交換する際にはお近くの町の電気屋さんに依頼するか、ネットを使用して依頼するかの2択になります。
町の電気屋さんの場合、コンセント交換のみといったボリュームの少ない仕事だと、引き受けてくれない、もしくは非常に長く待たされる可能性があります。
もちろん、すぐに対応してくれる電気屋さんもあると思いますので、数社に問合せするようにしましょう。
もう一つは、ネットを使用し業者を探す方法です。
中でもおすすめなのは「くらしのマーケット」さんです。
くらしのマーケットさんは、サービスを利用したユーザーの口コミや満足度、具体的なサービスや料金を簡単に徹底比較できる素晴らしいサイトのことです。
コンセント交換はもちろんのこと、ハウスクリーニングや家事代行、不用品回収、引越しなどの暮らしのサービスをオンライン上で予約することができます。
賃貸物件の場合は、自分で業者を探し対応するのではなく、まず最初に大家さんか管理会社に連絡するようにしましょう。一般的には大家さんや管理会社が代わりに工事業者の手配をしてくれます。
自分で業者を探す手間が省けるので便利ですね。
その際、コンセント交換費用が実費になるようであれば、事前に工事費用を確認しましょう。
あまりにも高額な場合には、一度大家さんや管理会社に相談し、お抱えの電気業者以外の業者に依頼できないか相談してみるのも一つの手ですね。
④コンセント取替工事解説
それでは、実際にコンセント取替工事がどのように行われるのか解説させて頂きます。
しつこくて申し訳ありませんが、コンセント交換は資格が無いとできない工事です。
「へぇ~、これなら自分でもできそうじゃん!」と思っても、資格のない方は絶対にやらないようにして下さい。当方では責任が取れませんので、ご了承の程宜しくお願い致します。
それでは、早速解説していきます。
ブレーカー回路確認
まず最初に、取り替えるコンセントに対応しているブレーカーを調査します。
なぜなら、コンセント交換をする際には、ブレーカーを落として作業しないと危険だからです。電気が流れている状態で作業してしまうと、感電したりケガをしてしまう恐れがあるので注意しましょう。
それでは、交換するコンセントの電圧を計測していきます。
電圧を計測するには、こちらのテスターを使用します。
このように、100Vかかっている事を確認する事ができます。
それでは、こちらのコンセントの電気を消す為に、順番にブレーカーを落としていきましょう。
各家庭の分電盤によっては、ブレーカーが何に対応しているのか記載してある場合があります。コンセント交換する場所に、該当しそうなブレーカーを落とし電圧を計測するようにして下さい。
注意点としては、ブレーカーを落とす前に必ずお客様の承諾を取るようにしましょう。
状況によっては、TVの録画やPCを使用している場合があるので、必ず確認するようにして下さい。では、こちらのブレーカーを落としてみます。
ブレーカーを落とした後、テスターで電圧を測定し100VがかかっていなければOKです。
もし、ブレーカーを落としても100Vが来ている場合、違うブレーカーを落とし同じように電圧を計測して下さい。
電圧が来ていない事を確認したら、念の為に検電器でも確認してみましょう。
こちらの検電器は電気を察知できる便利な機械です。
100Vがかかっているコンセントに差し込んでみると、音が鳴ったり光ったりします。コンセントだけではなく、電気の配線に直接あてることで電圧がかかっているかどうかを判断する事ができるという訳ですね。
ちなみにですが、コンセントには短い差込み口と、長い差込み口があります。
短い差込み口に電気が流れており、非接地側とも呼びます。長い差込み口は接地側です。
また、コンセントを取外し裏側を見た際に詳しく解説しますね。
それでは、プレートを取外していきましょう。
こちらのプレートは下側に小さいマイナスドライバーを差込み、時計回しすることで下側のカバーが外れます。
プレートを取外したら、プレートの枠を外していきます。
プレート枠を外すには、上下に付いている小さいビスを緩める必要があります。
このように緩めることで、プレート枠を取外すことができます。
注意しなければならないのが、小さいビスを緩めすぎると取れてしまい無くしてしまう恐れがあるので、ある程度緩め落としてしまわないように注意しましょう。
プレート枠を取外したら、コンセント枠を取外していきます。
プレート枠同様に、上下のビスを取外していきます。
取外したビスはまた後で使用するので無くさないように保管しておいてください。コンセント枠が取外せたら、少し手前に引っ張って下さい。
あまり勢いよく引っ張り過ぎないように注意して下さいね。
手前に引っ張り出すことができたら、裏側を向けて下さい。
黒と白の配線がコンセントに刺さっていると思います。
ちなみにですが、こちらの接地側には判別する特徴があります。
判別する方法は、コンセントの裏側の刻印で判断することができます。
こちらのWの刻印が記されている所には、接地側の配線を差さなければならないという訳です。
それでは、コンセントからこちらの配線2本を取外していきます。
こちらの黒い線を小さいマイナスドライバーで取外していきます。
まずここの溝にマイナスドライバーを奥まで差込みます。そうすることで、黒い線が抜ける状態になります。
注意すべきなのは、溝にドライバーを入れる際、あまり力を入れ過ぎるとコンセント本体が破損してしまう恐れがあります。
なので、カチッと音が鳴るまで差し込んだら奥まで差し込みつつ、人差し指を引っ掛け抜くのがやりやすいです。
黒い線を抜き終わったら、芯線の先をビニールテープで巻いておきましょう。
電気は流れていませんが、間違ってブレーカーを入れてしまい電気が流れてしまうと危険なので、念の為に巻いておきます。
続いては、白い線(接地線)を抜きます。
先程と同じように小さいマイナスドライバーを差込み、人差し指で引っ張りましょう。続いては、被覆を剥き芯線を新しくしていきます。
なぜ新しい被覆を剥くのかというと、部板芯線にキズが付いていると経年劣化による金属疲労によって折れてしまう可能性があるからです。
例えば、黒い線が壁内で折れてしまうと、漏電や火災の原因に繋がる恐れがあるので、コンセントから取外した芯線は新しく剥くようにしましょう。
もし、配線の長さが足りないようでしたら、接続コネクタを使用し延長する事が可能です。
それでは、被覆を剥いていきましょう。
コンセントに被覆をむく目安となるストリップゲージというものが記載してあるので、合わせて被覆を剥き差し込むようにしましょう。
ちなみにですが、ペンチやニッパーで被覆を剥こうとすると、芯線にキズが付いてしまう可能性があります。十数年電気工事士をしていて傷付けるようなことはない、という方であれば別ですが、基本的にはケーブルストリッパーを使用するようにしましょう。
被覆を剥き終わったら、コンセントに差し込んでいきます。
まず最初に接地側の白い線を差し込みます。先程ご紹介したように、このWと刻印が打ってある方に差し込んでください。差し込み終わったら、非接地側の黒い配線の被覆を剥き差し込んでいきます。
差し込んだ後確認すべきは、芯線が見えていないかどうか確認するようにして下さい。
あまり被覆を長く剥き過ぎると、漏電や火災の事故に繋がる恐れがあるので注意して下さい。
配線を差し込み終わったら、コンセントを元に戻していきます。
その後、先程取外した上下のビスを取付けていきます。
まず最初に上のビスを軽く止めていきます。その後、下のビスを取付けましょう。
少しゆるむ程度にビスを入れたら、水平器を使用して平行を取りながら取付けていきます。
このようにコンセントの枠の横に沿わせて水平を取っていきます。磁石が付いている場合は手を離しても落ちてこないので大丈夫です。あまり振動を加えると落ちてしまうので気を付けて下さい。
それでは水平を取りながら上下のビスを締めていきます。
ちなみにですが、こちらの上下のビスを締め過ぎると、コンセント枠がゆがんでしまったり壁のボードがへこんでしまう恐れがあります。
というわけで、触ってみて動かなくなる程度まで締めるようにしましょう。
その後は、カバープレート枠を取付けていきます。こちらも上下あるので、順番に取付けていきましょう。
注意点としては、こちらのカバープレート枠のビスを締める際には、先程のコンセント枠のビス同様にあまり締め過ぎないようにしましょう。
締め過ぎるとカバープレート枠本体が割れてしまう恐れがあるので、注意して下さい。
カバープレート枠が取付け終わったら、最後にカバーを取付けます。
しっかりと水平がとれているか?グラグラしないかを確認した後に、分電盤のブレーカーを入れましょう。
ブレーカーを入れたら、テスターで電圧を計測しましょう。
しっかりと100V来ていたら完了です。
工事が完了したら、プレートに手あかや指紋がついている可能性があるので、タオルでキレイにしておきましょう。また、工事中にボードの粉が床に落ちている可能性があるので、しっかりとコンセントの下をしっかりと掃除するようにして下さい。
清掃後、お客様に確認して頂き工事完了です。
今ご連頂いたように、コンセント交換はとても簡単な工事です。
ここで勘違いしてはいけないのが「コンセント交換すれば後はどうでも良い」というわけでは決してありません。
コンセントを正確に交換する事は、電気工事業者としては当たり前の話で、何も自慢するようなことは一切ありません。一番大事なのは、お客様に満足して頂くことです。
- 依頼時の電話の受け答えを感じ良くする
- 清潔感のある身だしなみをする
- 工事前日には、駐車場できるづペースがあるのか事前に確認しておく
- 到着の時間を電話で事前に報告する
- 笑顔で元気よく挨拶すること
- 工事内容の解説や工事終了時間(予想)を伝える
- 工事の後は来た時よりも綺麗に掃除する
今お伝えしたような事が出来ていないと、お客様は決して満足して頂けません。
ただ単に工事をすればOKという時代はとっくに終わっています。
そのような業者であれば、時代の流れに追いついていけないのは間違いありません。頂く報酬以上の満足感をお客様に提供する為、日々精進していきます!
まとめ
今回はコンセント交換について解説させて頂きましたがいかがでしたでしょうか?
工事自体はとても簡単だったかと思います。
ですが、一歩間違えれば感電死や火災を引き起こしてしまう可能性があるので、電気工事士の資格を持っていない方は、絶対に工事をしないようにして下さい。
とはいえ、コンセント交換工事は覚えておくと、仕事の幅が広がりますのでぜひ覚えておきましょう。
また、でんきの学校ではコンセント交換工事の他にも「エアコン取付工事」を全面的にオススメしています。なぜなら「エアコン取付工事」は案件数や工事単価等を考慮すると、さまざまな工事の中でも一番稼ぎやすいからです。
それに、エアコン取付工事はどんなに不況だとしても、安定した収入を得られる価値のある仕事なのでオススメしています。
でんきの学校では、エアコン取付工事を学びたいと考えている方に向け、2日間でエアコン取り付け工事を学べる「家庭用エアコン取付講習」という講習を開催しております。
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