エアコン取り付け業者のお金事情
建物(公共施設から一般住宅まで)の新築・リフォーム時に必須となった設備に「エアコン」があげられます。
夏場の気温上昇により熱中症になる方が増えていますが、熱中症防止の必須設備としてエアコン設置はもはや常識。
この先、新築物件やリフォームがゼロになることはないため、エアコン取り付けの技術・知識があれば仕事で困ることはありません。
そんなエアコン取り付け業者のお金事情、かなり気になりますね。
まずは業者の平均年収からチェックしていきましょう。
エアコン取り付け業者の平均年収を見て見ましょう
エアコン取り付け業者と言っても働き方については3つあります。
大まかに分けると以下のようになります。
- ・エアコン取り付け会社の正社員
- ・エアコン取り付け会社のアルバイト(臨時職員)
- ・独立してエアコン取り付け専門業者になる
まず未経験者が入社した場合、1年目の年収は約200~300万円前後です。
月収でいえば約20万円になります。
過疎地の設備工事店ではこの水準より低くなるかもしれませんが、都市部で忙しい会社では20万円を超える可能性も。さらに知識や技術を身につけ、指導的役割が担えるようになると(入社後10年以上経過)年収は500~700万円前後まで上昇します。
月収約40~60万円になる計算です。会社員ですので福利厚生はしっかりしていますし、有給休暇、退職金制度などもあり安定した生活が望めます。
エアコン取り付け会社のアルバイト(日雇い)は、エアコン取り付けの知識がない未経験者でも仕事ができます。
ただ電気工事士などの資格もなく知識ゼロではできる仕事が限られてしまうため、最初は荷物運びや掃除、電ドラでのボードアンカー打ち込み、テープ巻き、パテでの穴埋めなど誰でもできる作業しかできません。
そのため日給は7,000円前後になることが多いようです。
ただ年数が経過しエアコン取り付け作業全般ができるようになると日給15,000円前後に上がる可能性もあります。
日給15,000円なら儲かるアルバイトと言えそうです。
エアコン取り付けの技能を完全に習得し独立して仕事を請け負う、個人事業主になることもできます。
この場合、どのようなクライアントを獲得できるかが鍵となり営業力も必要です。
より条件のいい仕事を求めて様々な会社やほかの個人事業主とコネクションが作れる人、行動力のある人、将来は人を雇って社長になりたい人はこの道がねらい目。
個人事業主の場合、年収は約500~1,000万円前後。
いそがしい個人事業主や複数で作業しているケースでは1,500万円以上の受注に成功するケースもあります。
経費などを差し引くと手元に残る金額は少なくなってしまいますが、一般的な会社員よりもかなり儲かることは間違いありません。
また上司や社長の顔色をうかがうことなく自由に仕事ができる点も大きな魅力です。
繁忙期、閑散期による収入に変動がある
エアコン取り付け専門業者の場合、個人のエアコン設置に特化していると繁忙期が5~9月となり、この期間はまともに休む暇がないほど忙しくなります。
その代わりシーズンオフになると仕事がなくなり、収入が減ってしまうことに。
アルバイト職員は繁盛期には大忙しですが冬場になると仕事がなくなることも多く、年間通して安定収入になりにくいのがデメリットです。
ただ解決策もあります。
・公共施設や新築物件、リフォーム物件の空調を請け負う会社であれば、季節問わず仕事がある
公共施設(地方自治体が発注する仕事)は入札するために条件を整えなければならず、きちんとした会社に勤務しなければなりません。
会社に勤務する以外にも住宅建築会社と契約し、新築物件やリフォーム物件の空調設備設置工事を請け負う方法もあります。
そうすれば「冬になると仕事がなくなる」心配はないでしょう。
個人向けエアコン設置の仕事は5~9月が最盛期ですが、新築やリフォーム物件は年中発生するのでこれら案件を受注できれば一年通しての安定収入につながります。
仕事が増えれば下請けに仕事を振ることが可能
個人事業主として一人親方で始めたとしても
・あなたの仕事は早くて丁寧だ
・ぜひうちの仕事もお願いします
と、技術を高く評価してもらえれば自然に仕事が増えます。
もともとエアコン取り付け業界は慢性的な人手不足なので、優秀で熟練した技術者は引く手あまた。
もし抱えきれないくらいの仕事を受注できるようになれば下請けに作業を任せる、または手先が器用できちんと作業できそうな人材を発掘して部下にするなど
「自分以外の人たちに仕事を任せる」
こともできます。
「ガンプラ作るのが好きなんです」と言っているような人は狙い目。
経験からですが、作業が緻密で丁寧な人が多いです。作業の大事な部分(据付板の位置決めや真空引き、銅管の連結など)を重点的に指導・監督する、また直接自分でおこなうなどすればクレームにつながることも少なくなるでしょう。
600V以上のエアコン設置、電源の移動・新設には電気工事士の資格が必要なので、資格を取得する、または有資格者に仕事をお願いするなど工夫をすれば事業を広げることも可能ですし中間マージンで儲けることも夢ではありません。
やりようによっては客単価を上げることができる
顧客が支払うエアコン取り付け費用は約1~3万円ですが、この金額がまるまるエアコン取り付け業者に入ってくるわけではありません。
仲介業者がいれば中抜きされ、実際に施工業者が手にする金額はエアコン取り付け1台につき7,000~9,000円前後。
もし2人一組で作業する場合、一日に4~5台のエアコンを設置しなければなりません。
いつまでも中抜きされるのでは売り上げがあがらないため、
客単価をあげるためにクライアント側と直接価格交渉をする必要があります。
ただし交渉するためには仕事が丁寧・クレームが来ない・客からの評判が良いなどの条件を満たさなければなりません。
また仲介業者を通さずに直接請け負えば客単価があがりますが、そのためには営業力が必要になります。
取り付け工事1件に対する利益
取付工事1件に対する利益は必ず〇〇万円と決まった金額はありません。
例をあげます。店舗やオフィスに設置する業務用エアコンの場合、2人1組で作業するため人件費は40,000円、材料費が約40,000円、さらに現場へ行くためのガソリン代などの経費が必要です。
仮に経費が20,000円かかったとすれば100,000円の人件費・材料費・雑費が発生し、これらの金額は最低限お客様やクライアントに請求しなければなりません。
もし作業費用のみを請求するのであれば人件費や経費にさらに費用を上乗せする、管理費を別途請求するなどして加算した分が利益になります。
200,000円請求すれば差額の100,000円が利益になります。
さらにエアコンを仕入れて設置する場合は仕入れ単価と販売価格の差額が丸々取り付け業者に入ってきます。
この利益がかなり大きいため、
できればエアコン取り付けだけではなく本体も販売し一括して施工できると利益がグンと伸びます。
エアコンの取り付け業者になるには!
エアコンの取り付け業者になって儲けるには、まずはエアコン取り付けの技術をマスターしなければなりません。
まずはエアコン取り付けに関する知識・技能をきちんと学ぶことが大切です。
もし未経験者であれば基本からきちんとエアコンの取り付け方法を教えてくれる会社で働くのがベストです。
エアコン取り付け業者になり活躍するには、現場で仕事をしながら教育してくれる指導者・カリキュラムのある会社を選びましょう。
また電気工事士など必要な資格取得を後押ししてくれる職場であればベストです。
もし本気でエアコン取り付けの技術を学びたいなら こちら までお問合せください。