【エアコン取り付け工事②】室内機の背板取り付け

みなさん、こんにちは!
でんきの学校、卒業一期生の伊藤です。

今回は「室内機の背板取り付け」につて解説していきます。

この背板を取り付ける作業は、エアコンを設置する工程の中でも、非常に重要な一つです。

もし、正しく背板を取付けることができないと、

エアコンの一部から穴が見えてしまう・・・
エアコンから水が漏れてきた・・・
エアコンが傾いていて見栄えが悪い・・・

このような、問題を引き起こしかねません。

ちなみに、これらの問題はエアコン業者のプロとしては決して起こしてはならない事です。

再度手直しする事になった場合、エアコン取り付けを依頼して下さったお客様にも迷惑が掛かりますし、自らの労力や時間も割かなければなりません・・・

そうならない為、背板の取り付けに関して3つのステップに分け詳しく解説させて頂きます。

それでは下記の3ステップで解説させていただきます。

  1. 背板の設置位置測定
  2. 水平器の使い方・注意点
  3. ボードアンカー設置

まず最初に背板の設置位置測定から解説していきます。

①背板の設置位置測定

まず確認することは、エアコンの穴の位置です。

背板を設置する際、エアコンの穴が基準となる事を覚えておいてください。

ちなみに、元々エアコンが付いている場所に新しいエアコンを取付ける場合には、ボードアンカーなどが埋め込まれているので、分かり易いかと思います。

ただし、リフォームなどで壁紙が新しくなっている場合やエアコンの穴が無い場合には、お客様にエアコンを取付ける位置や、穴の位置を必ず確認するようにしましょう。

「普通に考えてここだろうな~」といった考えで、確認せず穴を開けてしてしまうと、大変な目に遭う可能性があります。

施工前に確認することは、プロとして当たり前のことです。

満足して頂く為にも、自分勝手な判断で施工するという考えは捨て、必ず確認するようにしましょう。

穴を基準としておおよその位置が特定できたら、脚立に乗り背板を壁にあてがってみましょう。

背板には、壁の穴の中心までの距離や、エアコン本体の右端、左端、上端、下端と様々な情報が記載してあります。
各メーカーによって、距離が違う場合があるので、しっかりと確認して下さい。

それでは、配管の中心までの距離を測ってみましょう。

最初に基準とするのは、「穴の中心位置」です。
背板に「配管までの中心距離」と書いてあるところを見つけ、距離を確認します。
この印から指定された距離を測った先に、配管の中心がくるというわけです。

「穴の中心位置」が決まったら、上下左右の本体の位置を確認します。

このように、「本体から右端まで215㎜」と記載されています。

なので、この印から215mm測ったところで、エアコンの本体の右端が来るという訳です。どの位置に左端、上端、下端がくるか測ってみましょう。

ここで背板の位置を決める際の注意するべきポイントを5つご紹介します。

  1. 穴が隠れるかどうか
  2. 壁際に近い場合
  3. 天井までの距離
  4. 障害物
  5. 既設エアコンの設置跡

背板の位置を決める際に注意するべきポイント①
穴が隠れるかどうか

1つ目のポイントは、エアコンの本体で穴が隠れるかどうかです。
一番最初に「穴の中心位置」を測定しましたが、位置によっては良くない場合があります。

例えば、穴の中心までの距離は正確ですが、下端の位置によっては、エアコンの本体で穴が隠れない場合があります。

なので、「穴の中心位置」を測定する際には、右端だけでなく下端にも注意しましょう。

穴の位置よりも10㎜以内であれば隠れるので、背板から下端の距離を確認した後、隠れるかどうか確認しながら位置を決めます。

背板の位置を決める際に注意するべきポイント②
壁際に近い場合

2つ目のポイントは、エアコンの本体が壁際に近い場合です。

例えば、エアコンを設置した際、エアコン本体が左端ギリギリになるように設置しようとします。

そうすると、室内機を壁に設置する際に、壁紙を汚してしまったり傷付けてしまう恐れがあります。

また、上手く設置できたとしても、指が入らないようであれば、室内機のカバーを外せなくなってしまう危険性があります。

なので、背板を設置する際には、壁側とエアコンの本体間に少しだけスペースを確保するということを覚えておいてください。

背板の位置を決める際に注意するべきポイント③
天井までの距離

3つ目のポイントは、エアコン本体と天井までの距離が近い場合です。

室内機を取付ける際に背板のツメにひっかける為、背板よりも少しだけ上に挙げなければなりません。例えば背板が天井に近すぎると、室内機を設置することができません。

背板には「室内機をひっかける為には、このぐらい距離を開けて下さい」と記載してあるので、必ず室内機と天井の距離を測るようにしましょう。

ちなみにですが「元々エアコンは付いていたんだから、新しいエアコンに変えても付くでしょ?」と思っていても、メーカーによっては本体の大きさが変わりますので、取付けられない場合もあります。

以上の事から、エアコンを取付ける前には、背板を使用し本体までの距離を確認するようにしましょう。

背板の位置を決める際に注意するべきポイント④
障害物

4つ目のポイントは、エアコン本体の近くにある障害物についてです。

エアコンを取付ける位置によっては、このようにカーテンレールなどが近くにある場合があります。エアコン本体や穴の位置は問題なく取付けれるけど、どうしてもカーテンレールが邪魔で取付けられないことが実際にあります。

もし、カーテンレールが動かせれる物であれば、お客様に確認し移動させることで、対応することができるかもしれません、

万が一、カーテンレールの位置が変更できない場合には、背板を取付ける前にお客様や協力会社に相談するようにしましょう。

背板を取付けた後、設置ができないと気付いた場合、壁にビスやボードアンカーなどの穴を開けてしまっているので、大変な事になる可能性もあります。

なので、自分で勝手に判断するのではなく、必ず確認するようにして下さい。

背板の位置を決める際に注意するべきポイント⑤
既設エアコンの設置跡

5つ目のポイントは、既設エアコンの設置跡を隠せるかどうかです。

元々ついていたエアコンに応じて、壁紙がめくれている場合があります。新しいエアコンの本体の大きさによっては、壁紙がめくれている所を隠しきれないケースもあります。

背板を取付ける位置を確認する際には、めくれている部分が隠れるかどうか必ず確認して下さい。

もし隠れない場合には、必ずお客様や協力会社の方に、隠れない事を報告し相談するようにしましょう。

注意すべき5つのポイントは以上です。

それでは、背板を設置する場所を決めたら、ビスを使用し仮止めとして中央に1本打ち込んでおきましょう。

これで、背板の位置測定の工程は完了です。

 

②水平器の使い方・注意点


まず、水平器の使い方ですが、こちらの背板に水平器を置く場所があります。
上記のように水平器をあてがいながら背板の水平をとっていきます。

メーカーによっては、水平器を置く場所が無い場合もあるので、その場合は背板の上部において水平をとるようにしましょう。

また、どうしたら水平になっているかを判断するかということですが、中央の気泡に注目して下さい。

泡が左に傾くと背板が左上がりになっているという事になります。泡が右上に傾くと背板が右上がりになっているという事です。

背板を水平に取付けたい場合、線が2本入っている間に泡を納める事で水平という事が判断できます。

 

③ボードアンカー設置

水平が取れたら、ボードアンカーを打ち込みます。このボードアンカーを壁に打ち込むと、ボードに食い込み強度が増します。

ボードアンカーは壁内からボードを挟み込むことで強度を増すことができます。それでは、まずボードアンカーを打つ場所を決めていきましょう。

背板にはビスを固定する位置が、ある程度決まっています。

基本的には、中心、右上、左上、右下、左下を固定します。ただ、室内機の容量が多く、重量が重い場合には5ヶ所以外にも打ち込んでも構いません。

今回のエアコンは2.2kwと比較的小さい容量なので、5ヶ所とめておけば問題ありません。ちなみに、6.3kw以上の大きなエアコンの場合、数ヵ所ボードアンカーを打ち込む場所を増やすと安心です。

それでは、水平を保った状態で、今ご説明したヶ所に鉛筆で印を付けていきましょう。印を付けたら一度背板を外し印に対して、ビスを打ち穴を開けていきます。

印を打った場所に穴を開けたら、その穴を基準にボードアンカーを打ち込んでいきます。ドライバーかペンパクトドライバーの先にボードアンカーを取り付け、穴の中心目掛けて押し込みます。

ボードの中に入ったら、ボードアンカーが固定されるまで締めて下さい。
続けて他の場所も打ち込んでいきましょう。

ボードアンカーが打ち込み終わったら、再度背板を取り付けビスを固定します。その際、再度水平器でズレが無いか確認しながら取付けるようにしましょう。

これで、背板の取り付けが完了しました。

また、取付けた後、水平器以外にも背板から天井までの距離を左右測り、水平になっているか確認してください。距離が違う場合、しっかりと水平が取れていない、もしくは天井が歪んでいる可能性があります。

壁の面に対して、しっかりと水平を取っているけど、天井の歪みによって、エアコンの本体が傾いて見える場合もありますので、その際はお客様に報告するようにしましょう。

今まで何度も水平に関して、細かく説明してきたのには理由があります。それは、エアコンから生じる水を、確実に外へ流す為に必要だからです。

エアコンの室内機には、ドレンパンという水が流れる受け皿があります。
穴に対して、受け皿に勾配があると、水が外に流れていかず室内機から水があふれてきてしまいます。

このような問題が起きない為にも、しっかりと水平を取る必要があるという訳です。

補足としてですが、背板を取付ける際、水の勾配を確保する為、ほんの少しだけ穴とは逆側を上げるというのも一つの手です。

ただ、水平にしておけば余程の事が無い限り問題ありません。なので、水平にするか勾配確保のため少しだけ調節するかはお任せします。

以上でボードアンカーの設置を終了します。

まとめ

今回の動画は以上となります。

  1. 背板の設置位置測定
  2. 水平器の使い方・注意点
  3. ボードアンカー設置

ここまで、室内機の背板を取付けるまでの工程を、解説させていただきました。

エアコンを取付ける際に、背板の設置は非常に重要な工程の一つです。

冒頭でもお伝えした通り、正しく背板を設置することができないと、

エアコンの一部から穴が見えてしまう・・・
エアコンから水が漏れてきた・・・
エアコンが傾いていて見栄えが悪い・・・

 

このような、クレームを受けてしまう可能性があります。

お客様に迷惑をかけないよう、エアコン業者のプロとして、一つ一つの工程をしっかりと確認しつつ作業するようにして下さい。

その他にも、設置後の見栄えであったり、感じの良い接客対応など向上させるよう努力しましょう。