エアコン取り付けの自営業者になるためには
景気の良しあしに関わらず必要なものに「自宅や事務所、公共施設などの空調施設」があります。
とくに夏場の気温上昇によりエアコン需要が高まっており、安定した収入を目指すならエアコン取り付けの技術を習得するのは良い方法です。
技術が身についたらさらに大きな収入を得るために自営業者として独立する方も。
では個人事業主になるためにはどのような資格や資金、手続きが必要なのでしょうか?
これから自営業者として活躍したい方はぜひチェックしてください。
必要になる資格
エアコンの標準的な取付自体に、必要な資格はありません。
未経験者でもエアコン取り付けの作業ができることからもそれは明らかです。
ただし以下のような作業については電気工事士の資格がなければできないので注意してください。
- ・600Vを超える電圧で使用するエアコン
- ・内外接続電線を直接壁に固定するとき
- ・接地(アース)工事のうち接地線相互を接続する作業、接地極を埋設する作業など
- ・コンセントの移設・増設、室内配線の新設
- ・電圧の切り替えを目的とした電気工事
1人ですべてのエアコン取り付け作業をするのであれば電気工事士の資格は必須です。
自営業として個人で営業・施工していくのであれば有資格者の方が信頼されるのは当然のこと。
電気工事士についてさらに知りたい方はこちらをどうぞ。
開業資金を用意する
個人事業としてエアコンの取り付け作業を事業化するには、やはり開業資金が必要です。
エアコン取り付けには各種工具や材料、事務所(自宅でも可)、移動のための車、車を動かすガソリン代や経費など、さまざまな費用がかかります。
どれくらいの費用がかかるかはケースバイケースですが、車がなければ作業用のバンが購入できるだけのお金は必要ですし、自宅以外に事務所や倉庫をもつのであれば別途費用がかかります。
開業資金を銀行で借りるには審査があるため、できるだけ自力で開業資金を貯めておきましょう。
様々な手続きが必要
個人事業主としてエアコン取り付け作業の仕事をするためには電気工事士の資格だけではなく電気工事業の登録が必要です。
平成20年に経済産業省が通達を出した
「電気工事士法におけるエアコン設置工事の取扱いについて」
の文章内に明記されているのでチェックしてください。
事業としてエアコン取り付け業を行う場合は営業所に「主任電気工事士」を置く必要があります。
電気工事士にも1種と2種があり1種電気工事士であればすぐに主任電気工事士になれます。2種電気工事士の場合は電気工事に関し3年以上の実務経験があれば主任電気工事士になれるため、2種の方でもあきらめる必要はありません。
さらに会社として大掛かりに仕事を受注するのであれば、建設業の許可(管工事)の届け出が必要です。
この場合、有資格者が必要なだけではなく、資本金が500万円以上ある、または現金が500万円以上あるなどの条件をクリアしなければなりません。
まずは個人事業主から始め、実績と売り上げが伸びてきたら増資し、有資格者を集め(または事業主が資格を取り)事業を広げるのが無難です。
自営業者になってから必要になること
個人事業主として新しく仕事を始めてもそこが終わりではありません。
事業開始はあくまでもスタート。長く営業を続けるには以下のような要素が必要になります。
工事だけでなく営業も重要
どれだけエアコン取り付け工事の腕が確かでも、
など、個人事業主は仕事以外にも
営業力や同業者間のコネクションが必要です。
自分の技術をうまく売り込めば、より有利な条件で仕事ができる(利益があがる)かもしれません。同業者同士でネットワークをつくっておけば困ったときには助け合えます。仕事の出来だけではなく営業力も重要です。
事務業務
個人事業主の場合、2月に確定申告が必要です。
白色申告では節税になりませんので青色申告で書類を作成しなければなりません。
事業規模が小さいなら事務作業も簡素ですが、大掛かりに事業を展開していると書類作成だけでも大変な作業に。
現場作業は得意でも経理は苦手…という方は親族に助けてもらう、税理士事務所に経理や決算を依頼するなどの方法があります。
資材や工具の用意
エアコン取り付けには真空ポンプやチューブカッター、フレアツール、電動ドライバー、リーマ、トルクレンチセット、コントロールバルブ、エアコンパルなどのほかにも、ラジペンやペンチ、カッター、ニッパー、メジャーなどの工具も必要です。
自己所有している工具であればよいのですが、会社から借りているものは退職時に返却する必要があるため、工具を揃えるのは必須です。
自己管理
会社員としてエアコン取り付けを行っているなら「週休2日制で有給アリ」の生活が当たり前かもしれません。
会社員であれば決められた時間内に決められた仕事をすればそれでよいのですが、自営業になると営業・施工・アフターケア・クレーム処理・事務作業をすべて一人でこなさなければなりません。
そのため会社員時代より忙しくなることもありますし、自分の能力以上に仕事を請け負ってしまい体を壊すケースも。仕事をしないとその分の収入は入ってきませんので、しっかりした自己管理が必要になります。
自由に仕事ができるのは魅力ですが管理・コントロール能力も要るのです。
自営業者として独立~数年後の年収の違い
エアコン取り付けの自営業者として独立する狙いに年収があるかもしれません。
自営業として独立してもしっかりしたクライアントがいないと思うように稼げません。
独立前にクライアントとの信頼関係を構築しておくことが必要です。
独立してすぐに事業が軌道に乗るとは限りませんので独立して数年はバタバタしてしまうかもしれません。
ただ仕事や事務処理、営業に慣れれば年収がグッと上がる可能性があります。
副業として仕事をするのはあり?
結論から言って
「エアコン取り付けを副業にするのはおすすめ」です。
おすすめできる点は以下になります。
- 設余暇を活かしてお金がもらえる
- 未経験でもニーズがある(人手不足のため)
- エアコン取り付けの技術が学べる
月に日曜日だけ仕事をしたとしても、一ヶ月に30,000~40,000円前後稼げるのは大きいです。
年間収入にすれば30~50万円の差になってきますし、5~9月のみの稼働であっても家計はかなり助かります。
電気工事に興味のある方なら副業(バイト)として休みの日に仕事をしてみるのがおすすめ。
「意外と楽しい、続けたい」と思えれば繁忙期の助っ人として重宝される可能性大です。
エアコン取り付けの自営業者に向いている人やオススメ度
エアコン取り付けの自営業者に向いているのはこのような方です。
- ・エアコン取り付けの技術や知識がある
- ・資格取得に積極的
- ・知らないことにでも挑戦できる/つねに勉強する姿勢がある
- ・人との情報交換などコミュニケーションが苦ではない
- ・自分を売り込むのが得意
エアコン取り付けの技術や知識があっても人と関わるのが苦手、新しいことに挑戦するのが嫌、資格を取る気がないなど、積極性がないと自営としては成功しにくいです。
このような方は会社員やバイトなどで仕事をするのが無難かもしれません。
エアコン取り付けの自営業者を目指すなら!
エアコン取りつけで自営業になるためには、でんきの学校にてエアコン取付講習(入門編)を受けるのが近道です。
エアコン取付講習(入門編)ではエアコン取り付けで独立するために必要なことを、2日間かけてバッチリ学べます。
エアコンの仕組みを座学で学べるのはもちろん、取り付けについてみっちり実習として教わり、さらにあまり世の中には出回らない仕事の取り方についても学べます。エアコンの取り付け方だけ教えて「あとは頑張ってね」の講習会とはまったく違うことがおわかりいただけるのではないでしょうか。
講習の詳細を知りたい方・エアコン取り付けに興味のある方はこちら↓のページにて詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。